はじめに
補助金は、取れるかどうか以上に「資金繰りに組み込めるか」が勝負です。
なぜなら多くの補助金は、原則として後払い(立替払い→実績報告→精算)だからです。
この記事では、2026年に動きが見えやすい代表的な補助金を、スケジュール中心にまとめます。
(最新の公募状況は、中小企業庁の支援策一覧から追うのが一番安全です。)
- 2026年の補助金は「この3タイプ」で考えると資金計画がラク
タイプA 販路開拓・集客(小さめ投資)
代表:小規模事業者持続化補助金(通常枠、創業型など)
タイプB IT・DX(業務効率化、インボイス対応、セキュリティ)
代表:IT導入補助金、デジタル化・AI導入補助金(名称・枠組みは年度で変化)
タイプC 設備投資・新事業(中〜大きめ投資)
代表:ものづくり補助金、中小企業新事業進出補助金など
- 2026年の主な動き(起業者が見ておくべきカレンダー)
2-1. 小規模事業者持続化補助金(通常枠)
販路開拓の定番。チラシ、サイト、広告、展示会など「売るための費用」に合わせやすい枠です。
現時点での事務局案内では、第19回の申請受付開始は2026年5〜6月頃予定(要領・締切は調整中)とされています。
加えて、申請には商工会・商工会議所で発行する「事業支援計画書(様式4)」が関わるため、直前は混みます。先に相談枠を押さえるのが実務的に重要です。
資金計画メモ
・5〜6月に申請したいなら、3〜4月に「経営計画の骨子」「見積」「やる施策」を固めるのが安全。
2-2. 小規模事業者持続化補助金(創業型)
創業後3年以内向けの枠として、中小企業庁も別ページで案内しています。
公募は年度で回次が動きますが、創業者にとっては「通常枠より創業型が合う」ケースもあるため、まずは自社が対象に入るか確認すると判断が早いです。
資金計画メモ
・創業型は、創業時の販促や導線づくり(サイト、広告、撮影、販促物)と相性が良い。設立直後の「最初の集客費」を予算化しやすい。
2-3. 中小企業新事業進出補助金(2026年前半に大きな締切)
新市場・高付加価値への進出など、いわゆる「次の事業」を作る寄りの補助金です。
第3回公募のスケジュールとして、
公募開始:2025年12月23日
申請受付:2026年2月17日
応募締切:2026年3月26日 18:00
採択結果発表:2026年7月上旬頃
が公式サイトで示されています。
資金計画メモ
・2〜3月に申請 → 7月採択想定。
・投資を「採択前に走らせる」と対象外になるリスクがあるので、着手タイミングは必ず要領に合わせる。
2-4. ものづくり補助金(通年公募だが、実施期限に注意が出ている回次もある)
公式ポータルでは、ものづくり補助金は通年で公募を行っている旨が案内されています。
また、回次によっては、予算の取扱期限の関係で「実績報告→確定検査」等の期限が明記され、期限超過で交付決定取消となり得る注意が出ています。
資金計画メモ
・設備投資は納期遅延が起きやすい。補助事業の実施期間と、実績報告の締切が資金回収に直結するので、ここは最優先で確認。
2-5. デジタル化・AI導入補助金(IT導入系)
中小企業庁のチラシでは「準備が整い次第、速やかに公募を開始」とされ、類型(通常枠、インボイス対応、セキュリティ等)と補助率などの概要が示されています。
また、IT導入補助金のポータル(中小機構のサイト)では、要領や更新情報が随時掲載されています。
資金計画メモ
・IT系は「登録ツール・登録ベンダー」など制度特有の条件があることが多い。
・会計、受発注、予約、EC、顧客管理など、起業初期の業務設計と相性が良いので、導入計画を先に作っておくと申請が速い。
- 補助金を資金計画に組み込むときの鉄則(ここが一番大事)
鉄則1 補助金は原則「後払い」。立替資金が足りないと詰む
多くの制度で、先に支払って、後で精算されます。
なので資金計画は、次の2段で作ります。
・必要資金(総額)=支払総額(税抜/税込の扱いも要確認)+運転資金バッファ
・回収資金(後日)=補助金入金(時期は採択後さらに先)
鉄則2 着手(発注・契約・購入)のタイミングを間違えると対象外になり得る
採択前に発注した、契約日が早い、支払い日が要件外、などでアウトになる事故は多いです。
要領の「対象経費の発生日」ルールを最初に読むのが最短です。
鉄則3 GビズIDとjGrantsの準備は「最初に」やる
多くの補助金が電子申請です。ID取得に時間がかかると、締切前に詰みます。
(IT導入系や新事業系などでもGビズIDが前提になりやすい設計です。)
- 2026年版 申請前チェックリスト(そのまま使える形)
1)取りたい補助金をタイプで決める(販路/IT/設備・新事業)
2)狙う公募回の締切から逆算して、計画書の作成開始日を決める
3)見積は早めに取り、仕様を固定する(あとでブレると計画が崩れる)
4)着手禁止ライン(発注・契約・購入日)を要領で確認する
5)資金繰り表に「立替期間」を入れる(入金までの月数を甘く見ない)
6)最新情報は中小企業庁の支援策一覧と、各補助金の公式ポータルで追う - まとめ
2026年は、
・2〜3月に新事業進出補助金の大きな締切があり(採択は7月上旬頃)
・5〜6月頃に持続化補助金(通常枠)の受付開始予定が示されている
という流れが見えています。
補助金は「取れたらラッキー」ではなく、
資金繰り・着手時期・実施期限を守れる人にとっての、再現性のある資金調達手段です。